初心者のパター選び
ゴルフというスポーツは、打つ場所やシチュエーションに応じて、道具具であるゴルフクラブを変更する点が他のスポーツとは違うところではないでしょうか。
ゴルフクラブにはたくさんの種類がありますが、今回はパターをテーマに書いてみます。
沢山のゴルフバッグに詰め込んで運ぶことになるわけですが、自分が持っているゴルフクラブの中からその場に応じた最適のゴルフクラブを選ぶ必要がありますので、初心者のうちは慣れていない分余計に気を配る必要があります。
パターはパットゴルフなどでおなじみのゴルフクラブですから、イメージとしては掴みやすいクラブでしょう。
初心者がパターの長さを決めるには
パターの長さをどう決めるのかに関しては実際に構えてみるほかに正確に割り出す方法はありません。
初心者の場合は、まだ構え方も安定していな状態でしょうから次のような方法で割り出すしかないでしょう。
まず両足の間隔は20cm程度開いた状態で直立します。
実際にはこれよりも狭く構える方がしっくり感じる人もワイドスタンスの方が好みの人もいるはずですが、当面の目安です。
この状態から背筋は軽く伸ばした状態で股関節から前傾して30度くらいを目安に身体を折り曲げましょう。
この状態ができたら両腕を真下にダラリと垂らして、両目の真下にボールがあるようにあらかじめセットしておきます。
場合によってはそのポジションにボールがあると頭の中で思い描きながら構えても良いでしょう。
こうして作り上げた構えでちょうどマッチする長さが当面の目安と考えればよいでしょう。
既に構えの姿勢が固定化できているゴルファーであれば、それに合わせて長さを調整する方向で検討しても構いません。
スポンサード リンク
ライ角も問題になりますが、使用するパターが長すぎると上体がたった状態に近くなったり、ボールと体との距離が離れてしまいます。
逆に短い場合は前傾角度が深くなりすぎたり、ボールとの距離が近すぎるといった状態を招きます。
既に手持ちのパターに慣れている状態であれば、意識しないうちに窮屈な構えでストロークしている可能性も否定できません。
そのため、再度長さを見直すくらいの気持ちで長さを見直すことは有効な方法です。
一般的には身長が高いゴルファーは長めになり、身長が人は短めのパターと考えるのが普通ですが、前傾角度や腕の曲げ方やボールのセット位置、腕の長さなといった要素の影響を受けるものです。
こうした要因で最適なパターの長さは人それぞれ違ってくるので、最初から決めつけないことも必要なことです。
また、近年の特徴として長さ調整が可能なパターも出回っていますから、それを試してみるという方法もあるでしょう。
長さの違うパターをいくつか試してみるとどれも重量が違ってきます。
しかし、可変式ならストロークバランスは変わると言う点は否定できませんが重量自体は何ら変化しませんし、長さを微調整できるというメリットは魅力的だと言えるでしょう。
パターの形状について
プロゴルファーのパッティングを見ているとパターは簡単そうに見えますが、スコアアップを目指すためには欠かせない大切なゴルフクラブがパットです。
パターにはメーカー毎の設計思想が詰まっており、いろいろな形状のものが販売されています。
パタークラブの形状を大きく分類するとオーソドックスなピンタイプ、L字型、マレットタイプといったところでしょうか。
初心者にお奨めしたいタイプはピンタイプかマレットタイプが使いやすいのではと思われます。
ピンタイプのパター
ピンタイプはヘッドの先端が重くなるように設計されているパターです。ボールが当たるフェース面が広いのが特徴で、初心者ゴルファー向きだと言えるでしょう。
ピンタイプと呼ばれるのは、アメリカのメーカー「ピン」が考案したパターであるためです。
雑学として憶えておいても損はないかと思います。
各ゴルフクラブメーカーがこだわりをもって設計した形状ですから、パターの打ち味がそれぞれ違うものがあります。
そのため、購入する前に試打してみることをお勧めします。
ゴルフショップなどに出向いてみるとパターの試打ができるスペースエリアを設けているところ大半です。
マレットタイプのパター
スポンサード リンク
自分の手にしっくりしているクラブこそが自分に合っているパターです。
パターの形状に話を戻しますと、マレットタイプは日本では「かまぼこ型」という愛称で呼ばれることもあるクラブです。
構造的にはアイアンと同じような作りになっているのが特徴で、ヘッドをスムーズに動かすことができるメリットがあります。
パターを購入する時には、グリップの具合もしっかりと確認しましょう。
フェースをターゲットに向けやすいかどうかも確認しておきましょう。安易に妥協してパターを選んではいけません。
ソフトな打感
パターのフェース素材に、ウレタン系などを中心にした軟らかい樹脂系のプレートをインサートしたものが増えた頃から、ソフトな打感の転がりの良さを指摘する声が増えた来ました。
ゴルフクラブの中でもパターの打感の持つ独特な意味は、打感によって距離感を出しやすいかどうかにかかってきます。そのため、単純にソフトな打感が良い打感を意味しているとは限りません。
プレーヤーに好まれる打感の意味というのは、自分がイメージしている打感と、球の打ち出しのスピードがマッチしているかどうかが一番大切なことです。
つまり、打感が自分のイメージよりソフトにしても打球のスピードが出てしまうと、手応えがもっと欲しくなって打ちすぎてしまうケースが増えるはずです。
逆に、硬めの弾き感を強く感じるようなら、打ちすぎるイメージになりますから、インパクトで緩むようになる可能性が高くなります。
本来の打感は、インサートではなく素材やヘッドの形状の違いから生じていました。アルミ素材のマレット型だと、重心深度も深く打音も鈍いので、非常にソフトなイメージを持つ人が多かったでしょう。
反対に、ピン型は、打点部分の肉厚が薄いので、打音も高かったため、どちらかといえば弾くイメージが強かったのです。
パターのゴルフクラブの打感はどの程度慣れがあるかで違ってくるのですが、ボールの影響もあります。
ゴルフボールが非常にソフトな糸巻き・バラタカバーから、硬めのソリッド系多層構造・サーリンやウレタンカバーが増えてきたことも打感に影響を与えています。
さらに、グリーンが高速化したこともあいまって、パターというゴルフクラブ自体にソフト感を求めるようになりました。
ヘッド形状はそのままでインサートの素材で補完したパターのモデルがプロを中心にして人気が出てきたという背景があります。
打感の善し悪しの判断基準はあくまでも個人に由来するものです。
そのため、他の人には硬めに感じられる場合でも、自分には適度なしっかりしたタッチで打ちやすいということもないわけではありません。
スポンサード リンク
こうした点を踏まえると、あまり他人の意見にはならないでしょう。
ゴルフクラブメーカーが、様々な硬さのインサートを次々に開発してきて、バリエーションを増やしているのも、この点では望ましい状況と言えるでしょう。
ゴルファーは自分で試打して、納得いく距離感が出せるパターを選ぶのが一番正しい方法です。
手応えと打音、打ち出しの打球スピードなどの項目をチェックしながら、いろいろな距離を打ち比べることが大切です。
マレット型について少し説明しておきます。
D型とか、かまぼこ型などといった呼び方をされることもあるこのタイプですが、これも応用された形状が多いタイプです。
ネックの形状ひとつとってもさまざまです。
ただし、パッティングが基本的スローでラインに乗せていくストローク式に向いているタイプと言え、パチンと打つタップ式が好みの人には向いていません。
また、近年はロングシャフトのパターが発売されてきています。このタイプも当然ですが、タップ式の打ち方では距離感は伸びません。
あくまでストロークで打っていくという人に向いたパターです。ポイントになるのは、体を起こすことでラインは出やすくなることです。
ドライバーやアイアンとゴルフスイングやアドレスが極端に違うのがパターなので、それに慣れるまで少し時間がかかるかこともやむを得ません。
ロングパットが苦手だと思っている人は、ほとんどの場合、距離感に問題を抱えているでしょう。
一発で沈める必要は求められていませんので、距離感さえぴったりと合えばそれだけで満足なはずです。
長い距離を打とうとして大きなスイングをするとスポットにうまく当たらずに距離が合わないことが多いならスイングに問題があるでしょう。
しかし、しっかりとヒットしている感じがするのに距離が合わないという場合は、パターの形状というよりも、シャフト調整を検討したほうがいいでしょう。
言い換えるなら、オーバーしやすいという場合は自分が目論んだ力がヘッドからボールに強く伝わりすぎていることを意味しています。
逆にショートするなら十分に伝わっていないことになるからです。
そこで、ショートが多いのならシャフトを柔らかくしてみましょう。非常に繊細なことですが、よりヘッドが利くようにする効果があります。
逆に、オーバーするならシャフトを硬いものに替えてみてはいかがでしょう。
パター選びの一番の基本となるのは、いくつかの形状の中でも自分のストロークに一番マッチするタイプを選ぶことでしょう。
更に、距離感が出しやすい打感のモデルであることも必要条件となります。
パターを安易に選ぶと後で後悔することになります。ストロークと形状との相性と打感と距離感のマッチングこそが基本中の基本なのです。
現代のパタークラブ
スポンサード リンク
以上の説明のようにパタークラブは著しい進化を遂げたゴルフクラブと言えるでしょう。
いま日本で販売されているパターの大部分は、ゴルフの歴史の中でももっとも「やさしいパター」だという見方をする人もいるくらいです。
別な表現をすればゴルファーそれぞれが持つどんな弱点をもカバーできるだけの性能を持ったパターということもできるでしょう。
この恩恵を受ける人の中にはゴルフ初心者も当然含まれます。
ただし、弱点を補うだけのパターではまだ十分ではありません。プレーヤーの感性に応えられるかもパターにとっての必要条件となってきます。
こうした点を踏まえて、パターがゴルファーそれぞれの弱点を補えるようになった現代においては、その恩恵を享受するうえでゴルフ初心者に必要なのは、自分の弱点をはっきりと正確に把握することです。
そしてパットの感性を磨くことも初心者にとっては欠かせない条件です。
科学がゴルフクラブを進化させていることは間違い用のない事実ですが、パターを選び、そのパターの性能を極限まで使いこなすためには、科学では説明しきれないゴルファーが持つ感性ということも言えるでしょう。
パターをしょっちゅう替えるプロゴルファーがいますし、十分に使いこなせていると自負するパターが入ったり入らなかったりするのもそれが原因です。
どのパターもそれぞれがやさしいのにたくさん種類がある理由も、個人個人の感性に応えるためだということもできるでしょう。
打感、構えたときの印象、打音、ヘッドの形、重さといった、感性の持つ意味は人それぞれに異なります。
自分の感性とは何かを真剣に考えてみることも、初心者がパターを選ぶ際には欠かせない重要な要素の一つではないでしょうか。
関連ページ
関連用語
初心者,パター,ゴルフクラブ,選び方,メーカー,マレットタイプ,ピンタイプ,、L字型